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ワイシャツのなかには、普段着として着られるものも少なくありません。そのなかでも、ひときわカジュアルで気軽なタイプとして人気のタイプがオックスフォードシャツです。こちらでは、オックスフォードシャツに使用されているオックスフォード素材の特徴や具体的な魅力、ビジネスシーンでの着こなし方や洗濯方法などについてくわしくお話しします。

オックスフォード素材とは

オックスフォード素材とは、綿の糸を2本ずつ垂直に折り合わせた素材のことです。その構造上、できあがった記事は比較的厚手になります。そのため、耐久性があり、しわになりにくい点が特徴です。

名前の由来は、イギリスのオックスフォード大学。世界的なシャツファブリックブランドであるTHOMAS MASON(トーマスメイソン)社がオックスフォード大学の学生に好まれるように意識してデザインしたのが作成のきっかけです。そのためから、フォーマルさと若いカジュアル感が共存した仕上がりになっています。

オーソドックスなオックスフォードのほか、ピンポイントオックスフォード、ロイヤルオックスフォードといった種類があります。後者ほど糸が細く、光沢感が増していくのが特徴です。

オックスフォードシャツの魅力

当初はイギリスのアイビーリーガーたちに好まれたオックスフォードシャツ。以降少しずつ一般層にも普及し、現在は世界中でシャツのスタンダード生地のひとつとして認識されています。具体的には、以下のような魅力が高く評価されています。

● 通気性が良い
オックスフォードシャツの織り目はそれほど密な構造になっていません。そのため、程よく通気性に優れている点が魅力です。この特徴から、夏でも汗で地肌に張り付いてしまうことも少なく、クールビズ用のシャツとしても愛されています。
● しわになりにくく洗濯が簡単
オックスフォードシャツには、太目の綿の糸が使われています。そのため、繰り返し洗濯してもダメージを受けず、しわがつきにくいのが特徴です。アイロンがけも必須ではないため、時間がない人にもおすすめできます。
● 洗濯のたびに味わいが増す
ドレスシャツなど多くのシャツはしわがつくとだらしなく見えてしまいます。一方で、オックスフォードシャツは着こんだしわによって逆に味が出てくることも。自然な風合いを出したい場合は、あえてしわを残しておくのもおすすめです。

オックスフォードシャツの位置づけ

オックスフォードシャツはどのようなシチュエーションで着用するシャツなのでしょうか?

ワイシャツの代表的な織り方として、ブロードクロス、ツイル、シャンブレイ、そしてオックスフォードが挙げられます。このなかでオックスフォードは最もカジュアルな位置づけです。

カジュアルなシーンではもちろん大活躍するでしょう。近年は、ビジネスシーンで着用するケースも目立っており、オールマイティーなシャツとして位置づけられています。一方で、冠婚葬祭などではカジュアルさが悪目立ちしてしまうため、着用しないのが無難です。

ビジネスシャツとしてオックスフォードを選ぶときのポイント

オックスフォードシャツはビジネスシャツとしても機能します。

最もフォーマルなのは細い糸を使用して光沢感があるロイヤルオックスフォード。ビジネスシャツとして自然なオックスフォードが欲しい場合は、ロイヤルオックスフォードを選びましょう。ネクタイの上にジャケットを羽織れば、少し上品なビジネスカジュアルとして着こなせます。もちろん、オックスフォード本来の快適性も味わえます。

通気性が良いためオールシーズン着まわせる点も大きな魅力です。TPOによっては、暑い時期は袖をまくってもよいでしょう。上述したとおり、カジュアルなクールビズ用のシャツとしては大活躍します。

オックスフォードシャツの洗濯

オックスフォードシャツを洗濯する際は、まずラベルを見て洗濯絵表示を確認してください。アイテムに応じて適切な洗濯方法がわかります。実際に洗濯する際は、ダメージを防ぐために裏返しにして洗濯ネットに入れましょう。特に汚れが目立つ部分があれば、洗剤を染み込ませておいてください。

洗うたびに味が出ていきますが、同時に少しずつ縮んでいくのがデメリットです。縮みを少しでも防ぎたい場合はドライクリーニングに出すのがおすすめです。

洗いざらしでもしわがつきにくいため、カジュアルに着たい場合はあえて洗いざらしにしておきましょう。ビジネスシャツとして着用する場合は、アイロンがけして程よくしわを取り除いておくのが無難です。

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オックスフォードシャツの魅力についてお話ししました。ビジネスシャツとしてもカジュアルシャツとしても役立つため、数枚はストックしておいていただきたいシャツです。ドレスシャツ以上にデザインのバリエーションが豊富な点も大きな魅力。丈夫なため、お気に入りの1枚を長く着ることができます。ぜひ、素敵なオックスフォードシャツを見つけてください。

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暑い季節にビジネスシャツを着ていると袖をわずらわしく感じるかもしれません。一方で、TPOを考えると半袖シャツを着るのもはばかられます。一方で、マナー的に問題なシチュエーションであれば、袖まくりでスタイリッシュに見せることも可能です。こちらでは、シャツの袖に関するマナーや、スタイリッシュに見せられるまくり方についてお話しします。

シャツの袖マナー

ビジネスシャツは一般的にフォーマルなアイテムとして位置づけられており、商品チョイスから着こなしまでマナーが求められます。袖に関連したマナーも少なくありません。

一般的に、ビジネスシャツは長袖です。フォーマルなシーンでは、半袖や七分袖のシャツは許容されない傾向があります。高温多湿の日本では長袖のシャツにストレスを感じることもありますが、特にビジネスのシーンでは基本的にマナーとして耐えなければなりません。

一方、近年は半袖や七分袖のクールビズシャツも流通しています。夏でもストレスなく過ごしたい場合は便利なアイテムですが、やはり、基本的には同僚にしか会わない日や社外に出ない日に着るものといえるでしょう。フォーマルなシーンでは、オールシーズン長袖を着ておくのが無難です。

袖まくりはOK?

ビジネスシャツは基本的に長袖のため、暑く感じる場合は袖まくりで体温調節を行うことになります。しかし、この際もやはりマナーには注意が必要です。袖まくりに関してもNGとする意見は少なくありません。

ビジネスシャツ自体は袖についたボタンを外すことで袖まくりが可能な構造になっています。ただし、クールビズ着用の判断と同様にTPOを意識することが大切です。基本的に社外の人に合う場合やフォーマルなシーンでは袖まくりは推奨されていません。

まくり方によってはスタイリッシュに見える

TPOさえ意識すれば、ビジネスシャツの袖をまくっても問題ありません。涼しさだけを考えるのであれば半袖や七分袖のシャツをチョイスするのもひとつの考え方ですが、長袖シャツにこだわることをおすすめします。袖のまくり方によっては、思いがけずスタイリッシュに見えることがあるのです。

半袖のシャツは基本的に袖口が広い構造になっています。着心地としては袖口に余裕がありリラックス感がある反面、相対的に腕が細く見えるため未成熟な印象を与えてしまうことも少なくありません。露出する腕がどう見えるかは、全体的な印象に大きな影響を与えます。

対して、長袖シャツの袖をまくると、袖口が引きしまります。そのため、腕がたくましく見えて男らしい印象になります。ただし、だらしない印象を与えないまくり方をすることが前提です。

基本のまくり方

スタイリッシュに見せるためには、袖まくりの方法に注意する必要があります。いくつかのセオリーがあるため覚えておきましょう。以下では、基本のまくり方を3種類ご紹介します。

〇 ベーシックロール
ベーシックロールはその名のとおり最もスタンダードな袖まくりの方法です。袖口のボタンを外し、適度な幅で3回ほど折り返します。折り幅を広げすぎると老けた印象を与えるため、印象に合わせて調節してください。ビジネスシャツだけではなく、カジュアルシャツにも応用できるまくり方です。
〇 ミラノまくり
ミラノまくりはイタリアでは一般的な袖まくりの方法です。袖口のボタンを外し、袖口が隠れる程度の大きさで一度まくり上げましょう。さらに、もう一度重ねるようにまくり上げます。重なっている部分の大きさで印象が変わるため、適宜調節してください。
〇 3段まくり
3段まくりは細い幅で3回折り返す方法です。折り幅の細さにより、スマートな印象を与えます。

袖まくりの注意ポイント

ビジネスシャツの袖をまくる際は、以下のようなポイントにも気をつけましょう。

● 肘を出さない
肘が出るまで袖をまくると、外観的には半袖に近くなります。つまり、半袖のように腕が細く見え、一気に印象が幼く見えてしまいやすいということです。また、肘は年齢が現れやすいやすいため、年配の方にとっても隠すのがベターとされています。
● 戻したときのシワ
袖をまくると、当然ながらシワがつきます。袖まくりを戻すとシワが見え、だらしない印象を与えてしまうかもしれません。袖まくりをした場合、可能な限りそのままにしておくか、ジャケットを羽織って袖を隠しておくのが賢明です。袖まくりで作業した後に社外に出かける予定があるときなどは、特に注意する必要があります。
● 織り幅を大きくしない
袖の折り幅を大きくすると、「おじさん」な印象が強まります。袖まくりの方法に関わらず、折り幅は大きくなりすぎないようにしましょう。

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いかがでしょうか。袖まくりにも具体的なマナーや方法があることがおわかりいただけたかと思います。フォーマルなアイテムであるビジネスシャツで袖をまくることは矛盾しているようにも思われますが、少し意識すれば素敵なエッセンスになるかもしれません。TPOが許すシーンであれば、今回ご紹介したような方法でスタイリッシュさを演出してみてはいかがでしょうか。