自力でビジネスシャツの襟を真っ白にするには?

ビジネスシャツは常に白い状態をキープするのが理想です。しかし、直接肌に触れる部分は簡単に汚れてしまいます。特に汚れてしまいやすいのが襟です。こちらでは、ビジネスシャツの襟が汚れてしまう理由や、襟汚れの対処法についてお話しします。

襟汚れの正体とは?━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

まずは襟汚れの正体について知っておきましょう。

さまざまな要因が考えられますが、襟汚れの主な理由は首の皮脂です。ビジネスシャツの首元は首・肩の肌と生地が何度もこすれあう部分のため、皮脂が繊維の奥にまで入り込みがちです。少し皮脂汚れが蓄積していくと、通常の洗濯だけでは落ちづらくなってしまいます。

毎日洗濯していても、皮脂汚れがたまってしまうこと少なくありません。洗剤の種類や量、洗濯のコース、一緒に入れる洗濯物の量によっては、襟に皮脂が残ってしまいます。蓄積した襟汚れが酸化すると、黄ばみや黒ずみとして顕在化してしまうのです。

ビジネスシャツの襟汚れ対策━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

毎日ケアをしていても、特に暑い夏の時期は襟汚れがついてしまいがちです。襟汚れが目立つ場合は、以下のような対策をとるのが一般的です。

食器用洗剤 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

食器用の台所洗剤は油汚れに対して効果的なため、襟汚れ対策としても使用できます。食器用洗剤とぬるま湯を用意し、一度襟をぬるま湯にくぐらせ、汚れている部分に食器用洗剤を直接塗ってください。手でもみ洗いした後にぬるま湯で洗剤を流し、その後に通常通り洗濯してください。

手で洗剤を触れることになるため、手荒れが気になる人はゴム手袋などで手を守りましょう。汚れがしつこい場合は、歯ブラシを使って襟をこするのもおすすめです。生地を傷めないように気をつけましょう。

それほど定着していない汚れであれば、この方法で十分に落とすことができます。食器用洗剤はどの家庭でもあるはずなので、手軽に試すことができる方法です。

漂白剤 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

頑固な襟汚れを落とす際に強い味方となるのが漂白剤です。漂白剤には、主に塩素系と酸素系の2種類があります。塩素系は漂白力が強力なため、基本的に白い衣類にしか使えません。酸素系は白い衣類のほか、色柄物にも使うことができます。

軽い汚れであれば汚れた部分に直接漂白剤を塗布して洗濯しましょう。それでも汚れが落ちない場合は、漂白剤をまぜたぬるま湯に洗濯物を漬け込み、その後通常通り洗濯してください。

それでも落ちない襟汚れには...... ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

上述した方法でも落ちない汚れを一般家庭で落とそうとする場合、少し特別なものが必要です。

選択肢のひとつが、重曹とクエン酸を使用した方法です。250mlの水と小さじ1杯の重曹で作った重曹ペーストを汚れた部分に塗布します。その後、100mlの水と小さじ1/2杯で作ったクエン酸溶液をスプレーで吹き付けましょう。重曹とクエン酸による中和反応が起き、泡によって汚れが押し出されていきます。その後は少しもみ洗いして、通常通り洗濯してください。

セスキ炭酸ソーダを使うのもおすすめです。500mlの水と小さじ1杯のセスキ炭酸ソーダで水溶液を作り、汚れた部分にスプレーするとセスキ炭酸ソーダの作用によって油汚れが分解されます。その後は、通常通り洗濯してください。

クリーニングもおすすめ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

しつこく定着している襟汚れを落とすにはクリーニングが適切です。受付で汚れている部分を見せ、重点的なケアを依頼しましょう。クリーニング業者によっては、シミや汚れ用の特別なコースを提供していることもあります。

襟汚れを防止するための方法 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

上述したような方法で襟汚れを落としたら、きれいな状態をなるべく長くキープしましょう。襟汚れを防止するための代表的な方法をご紹介します。

ベビーパウダー ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

ベビーパウダーを選択した後の襟周りに付着させておくと皮脂を吸収してくれるため、襟汚れを防止できます。水に溶けやすい性質を持っているため、洗濯の際も簡単に落ちます。

襟汚れ防止テープを貼る ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

汚れ防止用のテープを貼っておくのもおすすめです。汚れに対するコーティングの役割を担ってくれます。はみ出さないように襟元に貼れば、外から見て目立つこともありません。

洗濯ノリ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

クリーニングで行われるノリ付けの処理は自力でも可能です。ドラッグストアなどで洗濯用のノリが販売されているため、洗濯後の襟に塗っておき、乾かしましょう。

首を清潔にする ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

首回りそのものを清潔に保っておくことも大切です。汗かきの自覚がある方は、首回りの汗をこまめにふき取りましょう。特に気温が高くなる夏の時期は、ハンカチやハンドタオルを常に携帯してください。

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いかがでしょうか。頑固な襟汚れがビジネスシャツについてしまった場合は今回ご紹介したような方法を試してみてください。よほど繊維の深くまでこびりついている汚れでない限りは落とすことができるはずです。どうしても落とせない場合は、クリーニング業者に相談してみましょう。また、そもそも襟元を汚さない工夫も求められます。特に汗ばみやすい夏はベビーパウダーや汚れ防止テープで白い状態の襟をキープしましょう。

ドレスシャツをクリーニングに出す際に知っておきたいこと

皆さんはどれくらいの頻度でドレスシャツをクリーニングに出していますか? プロの手によってドレスシャツ本来の白さが取り戻せるクリーニングですが、コストや手間などデメリットもあります。こちらでは、ドレスシャツをクリーニングに出す前に知っておいていただきたい基礎知識をご紹介します。

クリーニングのメリット・デメリットとは?━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

まずはドレスシャツをクリーニングに出すメリットとデメリットについて知っておきましょう。

メリット ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

クリーニングには以下のようなメリットがあります。

アイロンがけ不要 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

シワがついたドレスシャツはだらしなく見えてしまうことがあります。見た目の清潔感を維持するために、ドレスシャツにはアイロンがけが必須です。洗濯のたびにアイロンがけしなければならない点がネックとなります。一方、クリーニングを利用すればアイロンがけは不要です。汚れが落ちるだけではなく、プロの手によってアイロンがけされた状態で返却されます。

ノリ付けにより汚れにくくなる ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

一般的にシャツのクリーニングではノリ付けが行われます。クリーニング後の仕上がりを良くするために行われるこのノリ付けですが、衣服のコーティング効果がある点にも注目です。ノリによってコーティングされていると、ドレスシャツの生地まで汚れが浸透しづらくなります。つまり、ドレスシャツが汚れにくくなるのです。定期的にクリーニングに出せば、ドレスシャツの真っ白な状態を維持しやすくなります。

手間がない ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

白く、シワがない状態が求められるドレスシャツは、通常の衣服よりもケアに手間がかかってしまいます。特に仕事で忙しい人にとっては、日常的にドレスシャツのケアを行うのは簡単ではないでしょう。クリーニングであれば、こうしたケアを業者に一任できます。

デメリット ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

一方で、クリーニングを出す際には以下のようなデメリットにも留意する必要があります。

コスト ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

当然ながら、クリーニングを利用すると料金が発生します。1回当たりの相場は100~200円程度と安価ですが、積み重なれば負担になってしまうかもしれません。着用するたびにクリーニングを利用すると考えると、最低でも1年で24,000円はかかってしまう計算になります。

シャツへのダメージ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

クリーニング業者はシャツのアイロンがけをプレス機で行います。強い圧力により効率的なアイロンがけが可能で仕上がりも良くなりますが、ドレスシャツへのダメージは免れません。特に、ボタンが割れてしまうケースが多いようです。

クリーニングを利用するタイミング ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

以下のようなタイミングでは特にクリーニングを利用したようが良いと考えられています。

長期保管前 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

夏用・冬用など季節に合わせてドレスシャツを使い分けている場合は、シーズンオフの時期が来る前に一度クリーニングに出しておきましょう。汚れや匂いがついたまま長期保管すると、定着して除去しづらくなってしまいます。

汚れ・匂いが目立つとき ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

ワイシャツの生地に定着してしまった頑固な汚れや匂いは、一般家庭の洗濯ではなかなか落とすことができません。そうならないように定期的なケアを行うのが理想ですが、どうしても汚れや匂いが落ちない場合はクリーニング業者によるプロのサービスを利用しましょう。

クリーニングの注意点 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

クリーニングを利用する際は、以下のような点に注意してください。

汚れた部分・ポケットの確認 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

特に汚れがひどい部分を事前に確認しておけば、重点的に洗うように依頼することができます。ドレスシャツで汚れやすいのは、首元や袖口です。また、ポケットに何も入っていない状態にして渡すのは、クリーニングの基本といえます。

洗濯絵表示の確認 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

衣服によっては洗濯方法が制限されているものもあります。見落としがちですが業者へ引き渡す前に確認しておきましょう。素材によってはクリーニング自体ができないものもあります。

クリーニング後はビニールから取り出す ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

通常、クリーニングから返却されてきた衣服には保護用のビニールカバーがついています。自宅に持ち帰り、クローゼットに入れて保管する際はこのビニールから取り出してください。ビニールをつけたまま保管すると湿気がたまり、カビやダニが発生しやすくなります。

クリーニングの手間とコストが気になるなら形状記憶・ノンアイロンシャツ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

ドレスシャツを着るたびにクリーニングが必要と考えると、コストや手間が気になってしまう方が多いかもしれません。普段は自分で選択し、必要に応じて適宜クリーニングを利用するのがおすすめです。

自宅でドレスシャツを洗濯する際に手間になってしまうのがアイロンがけですが、形状記憶・ノンアイロンシャツであればアイロンがけの手間が軽減されます。洗いざらしでそのままハンガーにかけても、シワが発生しにくい点が特徴です。「自宅で洗濯派」の多くの人が愛用していまのすで、ぜひ検討してみてください。

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ドレスシャツは毎回クリーニングに出せることが理想ですが、依頼や回収の手間やコストが気になる場合は洗濯と上手に使い分けましょう。また、クリーニングを利用する前には今回ご紹介したような確認ポイントを意識してください。